2020.02.10

変わりゆく時代の潮目をどう読むか。


先日、新潟経済同友会の新年会が新潟市古町の老舗料亭鍋茶屋で開催され、私も参加して参りました。その日は「景気の流れが変わった」という話が話題に上りましたが、中でも特に印象に残った言葉がありました。

 

ハードオフ代表取締役会長の山本善政さんの「敵は競合他社ではなく、時代の変化」という言葉です。その変化は求人動向にも如実に表れています。

今日は求人動向の変化をお伝えしつつ、変わりゆく時代の潮目をどう読むか。

一緒に考えたいと思います。

 

変われる企業だけが生き残っている


〇もっとも顕著な変化は製造業メーカーの求人が去年末より軒並み減少していることです。トヨタが「脱クルマ社会宣言」をしたのは2018年でしたが、その影響が新潟の自動車関連会社をはじめ、下請け会社へと緩やかに波及し、いよいよ去年の夏あたりには求人ストップにまで及びました。試作段階で用いられる金型など上流工程の求人は一部堅調ですが、部品組み立て、回路設計、生産管理、品質管理など下請け会社の求人はほぼクローズといってよい状況です。

 

〇その一方で、昨年以上に堅調なのが建設土木業界の求人です。求人ニーズの高騰はせいぜいオリンピックまでだろうと言われていましたが、7月を過ぎた後も受注見込みがかなりあることに加え、2050年まではインフラ関連の建設需要もあるため、新潟県内で2万社以上ある建築土木関連企業は好景気に勢いづいています。

 

〇半年前はシステムインフラの合理化を目指す不可逆的な流れから、社内SEの求人が急増していることをお伝えしましたが、2020年2月時点では大手、中堅ともにあらゆる分野でIT系人材の求人募集が目立ちます。その背景として挙げられるのは働き方改革の影響もさることながら、5Gの実現を視野に入れた技術改革の推進です。多くの企業がこれまで外注やアライアンスで賄っていた社内インフラをIoT導入も考慮した自社開発へとシフトし始めており、それに伴うプログラム開発やウェブ開発のできるディレクター人材の獲得に躍起になっています。特に20代から30代の若手経験者を中心に求人ニーズが高騰しており、求職者数よりも求人数のほうが圧倒的に多い状況は今後もしばらく続きそうです。いずれもUIターン転職希望者という少ないパイの奪い合いのため、給与金額を例年よりも高めに提示しなければ優秀な人材が採用できない機会も少なくありません。

 

求人動向全体を見回して言えることは「変われる企業だけが生き残っている」ということです。先に挙げた給与水準の見直しを始め、ワークライフバランスや働き方改革に対する企業の本気度を求職者は間違いなく企業選択軸にしています。

 

2019年の「ホワイト企業アワード」にサカタ製作所が選出されたニュースは記憶に新しいことと思います。2014年から始めた残業ゼロの取り組みや男性社員の育休取得100%を掲げ、推進してきたことが結実した結果、新卒応募者が1人から50名へ倍増といううれしい効果をもたらしたそうです。結果はさておき、そこに行きつくまでのプロセスを想像すると、納期の決まった製造業で「残業をゼロにする」という最初に決断をした勇気に今更ながらに脱帽します。またサカタ製造業は新卒採用のみで自社で社員を育成する方針を貫いていることも見逃せません。

 

新卒採用において今、最も採用しにくい職種のひとつに「営業職」が挙げられるからです。保険業界、不動産業界、建設業界でこれまでの慣習とされてきた、ハードなノルマを課せられる見返りに高額のインセンティブが約束された営業職は今日、ひとつ間違えば「パワハラ」「ブラック」と言われかねない時代です。営業職は新卒では採用しづらく、経験者を専門職として中途採用する流れに変わりつつあるのです。

 

時代の潮目をチャンスと捉える


ここ数年、「仕事の面白さ」や「やりがい」よりも安定を重視する若手が圧倒的に増えている印象を受けます。それは求職者と接していて感じるばかりではなく、つい最近、ある法学部のゼミ内のセミナーで学生たちと話をする機会を持った時にもそう感じました。彼らの9割が公務員志望だったからです。しかも彼らの選択軸はその理由は「安定しているから」の一点に集中していました。

 

この先、国も県も人口が減って徴収できる税金が減っていけば、公務員の給与は当然減らされる可能性があり、低位安定といえども未来永劫ではないことを私が指摘すると、学生たちは皆固まってしまいました。まさしく、思考停止の状態です。

「新潟には右肩上がりで成長し続けている優良企業がまだまだたくさんあるんですよ」と伝えても、自分がその成長の一助になることなど、ピンと来ない様子でした。こうした若手の変化を嘆いている私自身、昭和的な価値観から脱却できていない証拠なのかもしれませんが、やはり残念です。

冒頭に紹介した「敵は時代の流れ」ならば、その時代の潮目をチャンスと捉え、その商機に挑む気骨のある企業だけが生き残れる。それは企業だけではなく、個々人だって、同じはず。

 

今までと同じやり方に固執している企業が確実に淘汰される時代に個々人が「思考停止」していたらどうなるか。それは自明の理ですよね。時代の潮目を読み、適応する努力は惜しみたくないものです。

 

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