新潟は5位! 都道府県別、車の平均通勤時間ランキング
新潟に転居して職探しを考えている人は、通勤時間がどれくらいかかるのかが気になるところではないでしょうか? 地域によって交通の便はさまざまですから、ご当地事情がわからない人は、不安を感じるかもしれません。 そこで今回は、新潟の通勤事情、車通勤のメリットやデメリットを解説します。
目次
■新潟県民の通勤時間は?
まずは、新潟の人が通勤にどれくらいの時間をかけているか、データを見てみましょう(参考:総務省統計局「令和3年社会生活基本調査」)。
・通勤・通学時間の短さは都道府県で上位!
通勤・通学時間について調査した統計を見ると、新潟県は往復平均約60分で全国5位。片道で30分程度です。
新潟県よりも通勤・通学時間が短い都道府県は、山形県(往復平均約56分)、宮崎県(往復平均約56分)、愛媛県(往復平均約57分)、鳥取県(往復平均約59分)です。
それぞれの県別人口でみていくと、新潟県は約2,177,000人、山形県は約1,055,000人、愛媛県は約1,321,000人、鳥取県は約549,000人、宮崎県は約1,061,000人と、新潟県が最も人口が多い県であるのがわかります。
このように一定の人口規模を誇る地方都市でありながら、通勤の時間が短いのは新潟へUターンやIターン転職を検討する人には好材料でしょう。
また、総務省統計局によると、全国平均の通勤時間は往復で約79分ですから、新潟の通勤時間は全国平均より約20分間も短いのがわかります。
ちなみに平均通勤・通学時間の下位を調べてみると、ワースト1位の神奈川県が100分、次いで千葉県が95分、東京が95分、埼玉県94分、といずれも一都三県の都心部です。
このように一都三県は、全国平均と比べて非常に通勤時間が長いことがわかりますね。
これには、都心部は家賃や不動産価格が非常に高いため、家と職場がかなり離れている傾向にあるという事情があります。
・新潟は自動車社会!
続いて、新潟県内の通勤の方法について紹介しましょう。
長岡科学技術大学は、新潟市中央区にある会社への通勤手段についてアンケートを実施しています(参考:新潟市への自動車通勤者のロードプライシング施策への受容意識)。
結果を見ると、「自家用車」が44%、「路線バス」が21%、「電車」が13%、「自転車」が11%。
特筆すべきは、公共交通機関を利用する割合が低い点です。
新潟市は人口80万人を超える政令指定都市ですが、地方都市のご多聞にもれず、圧倒的な車社会である実態がうかがえます。
したがって、新潟へ転居して働くことを考えるかたで車を持っていない場合は、購入を考えたほうがいいかもしれません。
ちなみに、通勤・通学目的と私用目的の全体でみると、2016年の新潟市のデータでは約71%もの人が自動車を交通手段に用いています(参考:新潟市都市交通特性調査より)。
電車やバスのみで暮らすことはもちろん可能ですが、車で行くのが便利な施設も多く、車があるほうがやっぱり便利といえます。
・通勤時間が短いと幸福度も高まる!?
通勤時間の短さと幸福度の高さに相関関係があると聞くと驚く人もいるかもしれません。
国連が発表している世界幸福度報告では、幸福度の高いトップ10の各国の全てで平均通勤時間を下回っていることが判明しました。
日本では、ニッセイ基礎研究所が通勤時間と幸福度の関係調査を行なっており、片道の通勤時間が90分以上の人は幸福度が低く、それより短い人は幸福度が高い傾向にあります(参考:ニッセイ基礎研究所ー通勤時間と幸福度の関係)。
通勤時間の短い新潟県で暮らすとなれば、都市部で生活するよりも幸福度が上がるかもしれません。
■通勤時間が短くて暮らしやすい!
続いて、通勤時間が短いことが関係しているかもしれない、特徴的なデータをご紹介しましょう。
・離婚率が日本一低い県!
厚生労働省の「人口動態調査」では、人口千人に対する「離婚率」の数値が出されています。
2019年の新潟県の離婚率は、1.28。これは全国1位の低さです。
推移を見ても、新潟県の離婚率はずっと全国1位、2位の低さをキープしています。
なお、最も離婚率が最も高いのは沖縄県で2.52。全国平均は1.69でした。
比較すると、新潟の離婚率がかなり低水準であることがわかるでしょう。新潟は夫婦円満な県なのです。
一つの仮説ですが、これは前述した通勤時間の短さや幸福度の高さが関係しているとも考えられます。
働く人の通勤時間が短いということは、その分家にいられる時間が長いことを意味します。
平日の夜に家族団らんの時間をしっかり取れるために、夫婦円満な家庭が多いのかもしれませんね。
(参考:人口動態調査 人口動態統計 確定数 離婚)
■都道府県別! 自家用車の平均通勤・通学ランキング
次に、2010年に行われた国勢調査の統計データをもとにした、都道府県別の車での平均通勤・通学ランキングを見てみましょう。
順位 都道府県 自家用車通勤・通学率 |
1 富山県 77.3% |
2 山形県 77.2% |
3 福井県 75.3% |
4 秋田県 75.1% |
5 群馬県 74.8% |
6 福島県 73.3% |
7 島根県 72.8% |
8 長野県 72.3% |
9 鳥取県 72.1% |
10 栃木県 71.9% |
11 新潟県 71.7% |
12 宮崎県 71.4% |
13 佐賀県 71.3% |
14 岩手県 70.5% |
15 岐阜県 70.2% |
16 山梨県 69.9% |
17 石川県 69.8% |
18 茨城県 69.1% |
19 青森県 68.7% |
20 三重県 67.9% |
21 徳島県 67.2% |
22 山口県 67.2% |
23 大分県 67.0% |
24 香川県 64.8% |
25 岡山県 64.5% |
26 熊本県 64.3% |
27 鹿児島県 64.0% |
28 静岡県 63.3% |
29 沖縄県 62.3% |
30 高知県 59.3% |
31 和歌山県 59.1% |
32 宮城県 57.8% |
33 滋賀県 57.2% |
34 長崎県 56.1% |
35 愛媛県 55.9% |
36 北海道 53.0% |
37 愛知県 52.2% |
38 福岡県 48.8% |
39 広島県 47.5% |
40 奈良県 39.8% |
41 兵庫県 35.5% |
42 千葉県 34.9% |
43 埼玉県 32.7% |
44 京都府 29.2% |
45 神奈川県 19.7% |
46 大阪府 18.9% |
47 東京都 9.5% |
新潟県はランキングとしては11位ですが、前述した通りほぼ同規模の長野県も含め人口では上位10県よりも多いです。
■車通勤のメリットとデメリット
ここまで新潟県の車通勤事情を説明してきましたが、車通勤におけるメリットとデメリットはどのようなことが考えられるでしょうか。
(小見出し)
・車通勤のメリット
公共交通機関を使うことが多い都市部と比べ、車通勤ができることの大きなメリットは移動の自由がききやすい点でしょう。
朝の通勤ラッシュや夕方の帰宅ラッシュなど、都市部の交通機関では混雑とは隣り合わせ。窮屈な電車内で我慢を強いられることは避けられません。
電車やバスでの通勤が中心になると、都市部の場合は乗り換えも大変ですし、ダイヤの乱れも日常茶飯事。自分ではコントロールできないストレスにさらされるでしょう。
一方、車通勤では人と人がぶつかり合うような混雑とは無縁で、自分のペースで運転して会社に向かうことができます。
雨天時での通勤も屋根があるため、濡れる心配もありませんし、電車が止まったり、他人とのトラブルに巻き込まれたりするようなこともありません。
・車通勤のデメリット
車通勤の場合に一番気をつけなければならないのが、交通事故です。
通勤は基本的に毎日あるため、自分が被害者にも加害者にもなりうるリスクは付きまといます。
また、自家用車であれば、維持費がかかってくるのはデメリットになります。ガソリン代のほか、故障した場合の修理費や車検代もかかってきます。
新潟県では、車通勤の会社員が多いこともあり、車通勤の交通費が支給される会社もあるので、車通勤を検討している人は応募企業に確認してみましょう。
▼過去コラムでは、交通費が支給される会社についても言及しています。「燕三条エリアの転職事情最前線!」も合わせてご覧ください。
◆まとめ
通勤が至便の新潟は、働く人にとってはとても良い環境です。
ランキングで確認した通り、新潟県は他のエリアと比べても比較的、人口が多く、地方都市の中では栄えている土地です。
都市部ではなかなか考えられない車通勤は、自分の時間が作れるため、日々の通勤ラッシュから解放されたい人は新潟県での転職を検討してみてはいかがでしょうか。