「離職後の空白期間の理由」、どう答える?――面接官に好印象を与える受け答えのポイント!
転職活動を始める人の中には、離職していた「空白期間」がある人もいるでしょう。 空白期間の背景は人それぞれですが、はたして中途採用面接において空白期間はマイナスに作用するのでしょうか? 今回の記事では、離職後の空白期間がある人でも、面接官に好印象を与える受け答えのポイントを解説します。
目次
■転職活動における「空白期間」はどう影響する?
前職の退職理由というのは人それぞれで、面接官にどう話すかは大いに悩むポイントです。
もちろん、空白期間がプラスに働くことはあまりなく、「前職に不満があって退職した」、あるいは「前職の在職中に転職活動をしたが、なかなか内定を得られなかった」といった事情であれば、再就職においては不利に働いてしまいます。
このように、前職を非難したり、本人の能力不足を暗に示唆するような回答はNGですが、理由によっては空白期間がマイナスにならない可能性も、十分にあります。
実際、転職活動に要する平均期間を考慮すると、2〜3ヶ月程度の空白期間であれば、企業側から深く追及されることはありません。
転職活動に要する時間は年代によっても異なりますが、空白期間をどう過ごしていたかと答えるかが、転職成功のカギなのです。
■空白期間について質問されたときのベストな答え方は?
それでは、離職後の空白期間の理由としては、どのようなものが考えられるでしょうか?
ここで、よく挙げられる理由と、それぞれに応じた好印象を与える答え方を紹介していきましょう。
よくある理由①:ケガや病気の療養のため
空白期間の理由としてしばしば挙げられる一つが、ケガや病気です。
ケガや病気の内容によっては、「体調管理ができないのでは?」と懸念されるケースもありますが、不慮の事故や病気など、どうしようもない事情というのはあるものです。
面接時に体調が万全であれば、正直に離職理由を答えて「現在は完治している」としっかりアピールしておきましょう。
また、今後も定期的な通院や検査が必要な場合は、へんに隠そうとせず、あらかじめ正直に申告しておくことが大切です。
採用において気にされるポイントは、その方の健康状態が、業務上に支障をもたらすかどうかという点。
事前に伝えておくことで、企業側もサポートするための具体的な準備ができ、懸念を払拭することができます。
また、療養期間中に、企業が求める技術や資格の勉強をしていたなどのアピール材料があれば、面接官の好印象につながるはずです。
よくある理由②:家族の介護や看病のため
家族の介護や看病で、一時的または長期間の離職をせざるをえない状況もまた、ありえることです。
この場合、転職活動を開始したときには、仕事に復帰するめどが立ったこと、もしくは家族の預け先の施設が見つかったなど、相手が納得できるだけの理由をしっかり答えましょう。
これは出産や育児の場合でも同様で、ブランクが長ければ、「以前と同様に働けるのか?」と入社後の体力面を心配される可能性があります。
そのため、ブランクによるスキル低下がないことや、仕事に対する意欲の高さ、前職での経験や実績をしっかりアピールできると好印象です。
よくある理由③:資格取得やスキルアップの勉強時間確保のため
チャレンジしたい職種や業種に向けての資格取得など、キャリアアップのための空白期間というのは、面接官の印象も◎です。
とくに専門性の高い資格やスキルというのは、働きながら容易に取得できるものではなく、相当のブランクが発生することと思います。
転職したい業界で活かせる資格を取得するための空白期間であれば、企業側として積極的に採用したい、魅力的な人材と映るでしょう。
この場合は、なぜその勉強をしようと考えたか、希望の就職先でどのように活かそうと考えているかなど、将来のビジョンを明確に示すことが採用の近道にとなります。
よくある理由④:留学などキャリアチェンジの準備のため
前項と同様に空白期間の前向きな理由として、将来の明確なビジョンに向けての留学などといった理由が考えられます。
「語学習得のために留学していたから」、「経営やマーケティングの勉強のために、ビジネススクールに通っていたから」といった事情は、応募先の事業に直結するならば面接官の高評価につながります。
この場合も、キャリアチェンジのための勉強が、いかに転職先の仕事に活かせるかという観点で相手に伝える意識が重要です。
■理由なく空白期間があった場合の回答例!
上記のように特筆した理由がない場合は、「転職活動に専念していた」と堂々と伝えるのがおすすめです。
転職志望先の面接官は、「この人と一緒に働いても大丈夫か」という視点で面接を行ないますが、この面接時に、自信のない態度をとることは絶対にNG。
「どうしてもチャレンジしたい仕事があるから、業種にこだわって内定が得られなかった」、あるいは「一時的に転職したが、マッチングがうまくいかなかったので早期退職した」などのパターンも考えられますが、面接ではほぼ確実に空白期間について質問されるでしょうから、どう答えるかをしっかり準備して臨みましょう。
履歴書や職務経歴書に書く内容も、念入りに準備しておくことが必要です。
空白期間の理由をうまく答えられる自信がなければ、事前にしっかり回答を考え、その間前向きに転職活動に取り組んでいたことや志望動機を、自信と熱意を持って相手に説明しましょう。
◆まとめ
転職活動のブランク期間というのは、仕方がない面もあります。
ただし、求職者自身が自分の空白期間に負い目を感じ、面接で自信のなさが伝わってしまえば、よい結果にはつながりません。
もし空白期間が長くなって、転職活動の面接で不利だと自信がなければ、転職エージェントを利用するのも一つの手段。ひとりでで悩まず、プロに相談して対応方法を考えていきましょう。