■Uターン、Iターンとは？

Uターンとは、地方で生まれ育ち、進学などをきっかけに都心に移り住んで就職した後、地元戻り転職することです。

一方、Iターンとは、生まれ育った地元以外の土地で就職することをいいます。とくに首都圏で生まれ育った人は、自然豊かな地方の暮らしに憧れ、地方に移住するために転職するIターン転職が増えているのです。

新潟県は、UターンやIターンに対する支援制度が充実しています。

たとえば、若い人の県内へのUターンを促進するために、県外で就職してUターン転職する人に向けての奨学金返還を支援する制度などがあります。

■Uターン転職の魅力

Uターン転職における魅力は、次のようなものが挙げられます。

魅力①：物価や地価が安い

地元へUターン転職する最大のメリットといえば、物価や地価が安く、生活にかかるコストを大きく下げられることでしょう。

なかでも住居にかかる費用は、都心で支払う高額な家賃と比較すると大きな差があります。

たとえば、東京23区の平均家賃と比較した場合、新潟で同じ家賃7万円のワンルームマンションに住もうとすると、間取りは広く、駐車場までついていることが珍しくありません。

広く快適な住環境が与えられることから、心身ともに余裕が生まれ、貯金するなどお金を豊かに使う選択肢を持つことが可能になるのです。

▼新潟県の物価の安さについては「新潟の物価は激安！？――Uターン者が驚愕するその実態」で解説していますので、こちらもご参照ください。

魅力②：豊かな自然環境

次に、多く挙げられる魅力の一つは、やはり自然環境でしょう。

空気や水はきれいで、四季折々の美しい自然や山岳地帯など、豊かな景色が心にゆとりを持たせてくれます。

このように自然が豊かなため、キャンプなどのアウトドアレジャー、スキーやスノーボードのようなウィンタースポーツといった自然で楽しめるレジャーも満載。

くわえて、新潟県はコシヒカリをはじめとして、農林水産物が豊富なのも魅力です。肉や魚介、野菜や果物など、ブランド食材も多数あり、これらを手軽に購入して食べられるのは自然由来の地方だからこそといえるでしょう。

魅力③：通勤、交通が便利

都会の企業勤めをしている人からすると、新潟県のような地方では通勤の便利さや快適さが段違いです。

都心では当たり前の通勤ラッシュもなく、満員電車とも無縁。車通勤を認めている企業も多く、自宅の駐車場代も安いため、ゆとりを持った移動ができるのは魅力といえます。

また、新幹線や高速道路、飛行機など交通インフラが整備されているため、県内外へのアクセスも良好です。旅行でもビジネスでも利便性の高い地域が新潟といえるでしょう。

▼通勤については、「通勤時間が最も短いのが新潟県！――意外な「働きやすさ」の裏側に迫る」で解説していますので、こちらもご参照ください。

■Uターン転職成功の秘訣：履歴書の書き方編

Uターン転職を成功させるにあたり、履歴書の「志望動機」の書き方は重要です。

志望動機を書くポイントは、「なぜ応募企業を選んだのか」や「入社したらどのような貢献ができるのか」を伝えることです。

ポイント①：自分のキャリアビジョンとマッチしていることをアピール

Uターン転職に限らず、転職で重要視されるのはキャリアビジョンです。

とくにUターン転職の場合は、自分自身のキャリアをどのように築いていくつもりなのか、それが志望先の企業で達成できるのかという視点で伝えましょう。

とにかくキャリアビジョンが、応募企業の求める人物像とマッチしているのかが重要です。

ポイント②：地元で長く働きたい意思をアピール

企業が採用するうえでの心配事は、長く勤めてくれるのかです。

せっかく採用してもすぐに退職されるのでは、企業にとっては大きなマイナス。

キャリアビジョンに合わせて、いかに地元企業で長く働いていきたいかをアピールしましょう。

ポイント③：地元に貢献したい思いをアピール

Uターン転職でのポイントは、地元をどれだけ愛しているか、どのように貢献したいかです。

なぜ都心の企業を辞めて地元企業に転職するのかは、応募企業としては気になるところ。

「自分の経験やスキルを生かして地元に恩返ししたい」や「生まれ育った地元を盛り上げたい」など、地元にこだわる理由をアピールすると良いでしょう。

▼履歴書については、「履歴書はなぜ必要？――採用担当者のチェックポイントを理解しよう」で解説していますので、こちらもご参照ください。

■Uターン転職成功の秘訣：面接での質問と回答編

Uターン転職の面接では、履歴書に書いたこと以上に実践的な回答が必要です。

質問例①：なぜUターンして働きたいのですか？

Uターン転職の理由として、よく聞かれる事柄です。

地元に帰りたいからという簡単な理由はNG。「もともと地元を離れた時から、いずれUターンすることを考えていました」など、以前から地元に戻るビジョンがあったと伝えると良いでしょう。

質問例②：なぜ弊社を志望するのですか？

就職活動において必ず聞かれる質問の一つですが、「Uターン＝志望企業への志望動機」ではありません。

たとえば、新潟県は製造業が多いですが、具体的な商品名などを示しながら、「Aという御社のヒット商品の開発に興味があり、これまで前職で培ってきたマーケティングの知識や経験が御社の商品開発にも活かせると考えております」のように、自身の経験がスキルを関連付けたアピールができると良いでしょう。

質問例③：生活環境の変化には対応できますか？

地方転職は、都心部で勤務していた頃とは全く異なる生活環境が待っています。

地元での生活を優先したいことを伝えつつ、「生まれ育った環境であり、友人や知人も多くいるため、生活環境にはすぐに順応できると考えております」のように回答すると良いでしょう。

▼面接については、「面接でマニュアル通りの回答はNGな理由！――受かるためには「自分の言葉」で」で解説していますので、こちらもご参照ください。

◆まとめ

Uターンで地元へ戻ることは多くの魅力があり、今後の人生を考えるうえでもとても重要な決断となるでしょう。

家族や転職エージェントなどにも相談しながら、後悔のない転職を実現させましょう。